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【感想】 劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] III. spring song

何も言えない。ただひたすらに素晴らしい映画でした。ついに完結を迎えたHFの物語。まずは、こんなにダイナミックかつ丁寧に作品を作り上げたスタッフの方々に感謝を申し上げたい。

そんなわけで本題の方に移っていきたいと思う。

 

全体的に

文句のつけようがないほど素晴らしい作品だった。特に映像に関しては圧倒的で、戦闘シーンはもちろんのこと、それ以外のシーンでも繊細で臨場感にあふれていた。また、シナリオに関しても場面転換の小気味よさや、膨大な原作の分量をあれだけ簡潔にまとめた表現の仕方には眼を見張るものがあった。そんな中から、印象に残ったシーンをいくつかピックアップして感想を述べようと思う。(語りたいだけ)

ネタバレ全開なので、見たくない人は(ry

 

 

 

バーサーカー

第三章で一番期待していたと言っても過言では無いシーン。もうここで泣きました。まず、士郎がイリヤと話すシーンで「believe」(たぶん)のアレンジが流れている事に気づいて鳥肌。そこから畳み掛けるような「エミヤ」からの「ついて来れるか?」。反則にもほどがあるでしょ。映像も相まって感極まってしまいました。最後のバーサーカーのセリフも心に来るものが…

 

 

 

士郎日常シーン

さり気なく挿入されていた重要なシーンが多く、うまい表現だなと思ったと同時に初見なら何気なく見ていただろうなというシーンが数カ所ありました。バーサーカー戦後の場面転換の仕方なんかもそうなんですが、私の好きなシーンとしては、例のペンダントを握って「大切なものなんだ」というシーンですね。士郎が壊れているのと同時に凛にとっては切なさを煽る強烈な言葉だったのではないでしょうか。

 

 

 

 

対セイバーオルタ戦

バーサーカー戦に並ぶ目玉シーンなので当然っちゃ当然ですよね。見どころとしてはやはりライダーの全力全開でのスピード感溢れる戦闘と、 ベルレフォーンです。「私信頼されていますので」すごい良いセリフですよね。ぞくぞくしちゃいます。強気なライダーさんかっこええ…

セイバーの最後の言葉のとても切なくて心に来るものがありました。先程の凛のシーン然り、この先のシーン然り、HFの「切り捨てる物語」という性質上、他√で思い入れのあるキャラクターとの別れがとても辛いですよね…

 

 

 

 

イリヤとの別れ

切ない…イリヤに救いはないのか…イリヤイリヤ

イリヤ難民はプリズマイリヤを読もう…それで救われるはず…きっと…

 

 

 

 

最後に

 

 

 

うん?イリヤ√かな?

 

 

 

 

冗談はさておき、複雑な√なので脚本を責めるつもりはないですが、語る相手がいないのでここで語るだけ語らせてくだせえ、許してくだせえ。

 分割シナリオなので仕方ないのですが、三章で桜が大きく目立つシーンが姉妹喧嘩の場面しかなく、士郎とイリヤの掛け合いが多めなので、かなり桜の存在感が薄い、若しくは、恐ろしいだけのものになってしまっていたのが気になりました。さらに、原作では士郎の脳内に残り続けていた桜への愛及び約束の描写が少なかったのも拍車をかけたように思います。

全体的に登場人物全員の泥臭い部分というか、最後の言峰戦に代表されるような、でかいスケールの中で、ちっぽけな信念や想い、生き方を貫き、ぶつけ合う様をもっと見せつけて欲しかったように思います。

 

とても素晴らしい作品であることは確かであるだけに、少しあっさりとした幕引きに釈然としない今日このごろです。